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隊長ブログ

知っておきたいこと

国の借金という誘導

国の借金について以前紹介した。こちら

我々は銀行にお金を預けているのではなく、銀行にお金を貸しているということが趣旨。
その証拠に銀行は利息を払ってくれる。(僅かだが)
銀行は我々のお金を使って(運用)企業や政府にお金を貸し出して、利息で儲けている。

財政破綻とは、政府の金融政策や経済政策が下手くだった結果であり、われわれ国民の破綻ではない。
財政が苦しいという理由で消費税をはじめ、いろんな税金をアップさせようとするが、これは国民の危機意識を煽り、値上げも仕方ないと思わせるための誘導政策。

国の借金という誘導_d0098363_9471374.jpg世界一のお金持ち大国・日本。
データはちょっと古いが、14年末の対外純資産残高は4年続けて増え、24年連続で世界1位となった。









財務省が昨日、2016年度の発表をした。

5/11 東京新聞
「国の借金」1071兆円で最大に 16年度末、2年ぶり増

財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」が2016年度末時点で1071兆5594億円に達したと発表した。
15年度末から22兆1933億円増え、過去最大となった。
増加は2年ぶり。高齢化に伴う社会保障費の増加が財政を圧迫している。
総務省推計の4月1日時点の総人口(1億2679万人)で割ると国民1人当たり約845万円の借金を抱えている計算となる。
借金の内訳は、主に政策経費の財源不足に充てている国債が934兆9002億円に上り、24兆905億円増えた。
一時的な資金不足を穴埋めするために発行する政府短期証券は1兆5097億円減の82兆2392億円だった。
金融機関などからの借入金も3876億円減って54兆4200億円だった。


国の借金という誘導_d0098363_946272.jpg


実際のところ、国の借金とは誰が誰に借り入れているお金なのだろうか。国の借金とは、国民が借りているお金ではなく、日本政府が借りているものだ。
それでは、誰に借りているかと言えば、その多くは日本国民からになる。

私たち国民や企業が預貯金に預けているお金の運用先として、国債が購入されているのだ。
つまり、国の借金のほとんどは、日本国民から「借りている」と言うことができるわけだ。

国の借金とは、政府が日本国民から国債の発行という形で借りているお金であり、国民に返済の義務はないということだ。
つまり、「国の借金は国民一人当たり○○万円!」は、借り手と貸し手を一緒くたにした表現と言うことができる。



日本がギリシャのようにはならない理由

日本の国の借金は、債権者の多く(国民)と債務者(政府)が同じ国内にいる。たとえて言うなら、家計を共にする者同士のお金の貸し借りのようなものだ。
となると、むやみに金利を高く付けて取り立てるようなことはできない。
実際、政府の借金が増えてもなお、日本国債の金利は低いまま推移している。

一方で、ギリシャの国債はどうだろうか。
ギリシャ国債の多くは、国内では購入されていない。
そこで、金利を高くして海外で売るしかないのだ。
いざ国債の満期になった時どうやって返済するかと言えば、日本国債は円建てで買われているため、紙幣を増刷するなどして返す見込みはできる。
しかし、国債の多くを海外で売るギリシャは、ドルなりユーロなりに替えて返済しなければいけない。そこが大きな違いだ。

さらに、日本の政府は、金融資産のほか、政府保有の土地や建物といった実質資産など、相当な資産を保有している。
債務返済のために、現金化できる資産を売却済みのギリシャとは、そもそも単純に比較することはできない。

「国の借金は1062兆円、国民一人当たり837万円」とだけ聞けば、ここまで大きく膨らんだ借金をどうやって返せばいいのかといった気持ちになってしまう。
ただ、誰から借りているかと思い出せば、それは単なる借金ではなく、国民の資産でもあるということがわかる。
国の借金は同時に、国民や企業が金融機関の預金を通じて購入した、日本国債でもあるからだ。
このように国の借金については、補足や前提の記述が不十分なゆえに、誤った情報として受け取れがちである。

だからといって安心だということではない。
国の財政が逼迫しているのは間違いない。
税金の無駄な使い方を改めさせ、優先順位を決め、そのための政策を打ち出し、本当に困っている人たちのために税金を使わせるように監視する必要がある。





by 2006taicho | 2017-05-11 09:13 | 知っておきたいこと | Comments(0)

おかしいことはおかしいと言う


by rei7955