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隊長ブログ

知っておきたいこと

水俣病 最高裁判決

一歩大きく踏み込んだ判決が出ました。


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「裁判所も証拠に基づいて個別の事情を具体的に検討し、水俣病かどうか判断ができる」
と指摘し、司法の独自の判断による救済を認め、熊本の女性を水俣病と認定した判決が確定しました。
また、大阪の女性に対しても、最高裁は水俣病と認めなかった2審を取り消し、大阪高裁で審理をやり直すよう命じました。
判決は、現在の国の認定基準に一定の合理性を認める一方、これまでの行政の審査よりも事実上認定の幅を広げる判断して行政による水俣病の審査をより弾力的に運用するよう求めるものとなりました。

原告の弁護団の山口紀洋弁護士は、「環境省と熊本県は水俣病ではないと否定したことについて責任を取るべきだ。きょうの判決は、これまでの行政の認定制度の運用を完全に否定しており、もう一度、すべての未認定患者の認定の見直しを要求しなければならない」と語った。4月17日NHKニュース




最高裁判決を受け原告団は16日夜、環境省で同省との交渉を行い「昭和52年判断条件」の見直しなどを申し入れた。
水俣病 最高裁判決_d0098363_754404.jpg

原告の溝口秋生さんへの謝罪を求める原告団に対し、特殊疾病対策室の小林秀幸室長ら出席職員5人は謝罪せず、交渉は2時間にわたり紛糾した。

補聴器をつけた溝口さんが「判決をどう思いますか」と問いかけ、小林室長が「長年のご労苦はお察し申し上げたい」と述べると、車いすに乗った患者ら会議室を埋めた約100人の原告団から「お察しって何だよ」「どれだけ患者が苦しんでいるのか知っているのか」と怒号が飛んだ。

押し問答が続く中、室長補佐の男性職員が「健康被害を与えたことは環境省としておわびする。
上告したことは謝らない」との文案のメモを用意していたことが判明。
それでも小林室長は「お察しする」を繰り返し、さらに紛糾した。

最終的には来月1日、熊本県水俣市で開かれる慰霊式で石原伸晃環境相が溝口さん宅を訪れ、直接謝罪するよう求めて交渉は終わった。産経ニュース4月17日


水俣病とは
環境汚染による食物連鎖により引き起こされた人類史上最初の病気であり、「公害の原点」といわれる。(2009年9月4日朝日新聞)
1956年に熊本県水俣市で発生が確認されたことがこの病名の由来であり、英語では「Minamata disease」と呼ばれる。
この後、新潟県下越地方の阿賀野川流域で昭和電工が起こした同様の公害病の病名も水俣病であることから、これを区別するために前者を熊本水俣病、後者を第二水俣病または新潟水俣病(にいがたみなまたびょう)と呼称する。
ただし、単に「水俣病」と言われる場合には前者を指す。
水俣病、第二水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくは四大公害病とされ、日本における高度経済成長の影の面となった。<Wiki>



人類史上初の公害病である。
もう発生から50年以上経っている。
ようやく被害者救済に踏み出した判決が出た。
「国や自治体が認定しなくても裁判所が独自に認定することもある」という趣旨だ。
自民党政権の負の遺産だ。

原告の溝口さんは81歳。
老後をのんびり過ごしてもいい年齢だ。
それが許されず、気の遠くなるような時間を耐えてきた。

人の死を犠牲にしなければ改善すらされない国に我々は生きている。
力を入れる場所を間違えている。
by 2006taicho | 2013-04-17 08:10 | 知っておきたいこと | Comments(0)

おかしいことはおかしいと言う


by rei7955