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隊長ブログ

カテゴリ:ひとり日和( 13 )

快適な一日

霧雨が、誰にも気づかれたくないというように、季節を演出している。
予報士の説明も、この霧雨くらいにしてほしい。

窓を半分開ける。
入れ替えたかったのは、部屋の空気ともうひとつの事情。

さっき買い物ついでに花を買った。
花束という量に惹かれた。
玄関の靴箱の上に、どんと置いてちょっと眺める。
無造作を演出しようと意識している。

るっこら、ほうれん草、山芋、ミニトマト。
目当てのブロッコリーが見当たらないので、
「今日はブロッコリーは?」
「さあ、そういえばきょうは出てないみたいですね」
野菜直売所のお姉さんは、こちらの様子を伺うように視線を私の体に這わす。
目当てのものがないから、こんなに買い込むことになったんだ、とは言わない。

忘れ物をしたままの気分で店を出る。

家に戻って、花瓶を探す。
物置部屋でようやく見つけた、その横にVHSテープの箱があるのに気づいてしまった。
ため息気分。
これも忘れ物だ。
DVDに変換という単語が横切る。
東京からこっちに送るときに決心したはずだ。
時間があるだろうからきっとやれるはずだ。
箱は、一度開けられたあとがあるきりだ。

忘れ物に後ろ髪をひかれるように物置部屋を出る。

買い物、ブロッコリー、花束、花瓶、大量のVHSテープ。

パソコンでVHSテープをDVDデイスクにと打つ。
たくさん出てきた。
思っていたより安価だ。
マウスが忙しくなる。
画面がどんどん変わる。
多すぎる。
決められない。
ついほかの広告をクリックしてしまい、そっちに惹かれる。
収納ボックスだの、カーテンだのとマウスはまだまだ動き続ける。
灰皿を代える。

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霧雨が、誰にも気づかれたくないというように、季節を演出している。
予報士の説明も、この霧雨くらいにしてほしい。

窓を半分開ける。
入れ替えたかったのは、部屋の空気ともうひとつの事情。
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by 2006taicho | 2014-11-12 10:42 | ひとり日和 | Comments(0)

面倒くさい

詩=面倒くさい


夫を喜ばす
妻を喜ばす
友達を喜ばす

誰に投票するか考える
明日の日本を考える

どういう生き方がいいんだろうか
どういう国がいいんだろうか
お金が沢山あればいいんだろうか
お金を確保するために生きるんだろうか

なぜ原発を輸出するんだろうか
なぜ通りすがりに人を刺すんだろうか
なぜ自分の子供を虐待するんだろうか

いろんな人がいるんだで済むことだろうか


なにを教わらなかったんだろうか
なにを教わるべきだったんだろうか
それを教えてくれなかったのは誰なんだろうか
なにを伝えるべきだろうか
誰に伝えるべきだろうか

変化と不変について考える
進化と停滞について考える
便利と不便について考える
早いと遅いについて考える
安いと高いについて考える
お金と尊敬について考える

他人と比較する
裕福と貧乏について考える
要領の良さと不器用について考える
結婚について考える
容姿をチェックする
人に好かれることと嫌われることについて考える
断言することと断言しないことについて考える

豊かさと貧しさについて考える
夢と現実について考える
病気と健康について考える
老後について考える
子供の将来について考える
自分の能力について考える
自分の適性について考える
気を遣いながら意見を言う

お礼の電話を入れる
おわびの電話を入れる
掃除をする
洗濯をする
食事を作る
食器を洗う

恋愛をする
笑いを取る
飲み会に行く
カラオケに行く
元気そうに見せる

困ったふりをする
すねて見せる
メールを送る
返信をする
電車に乗る
お見舞いに行く
計画jを立てる
プレゼントを考える
わからないことを調べる
時代に乗り遅れまいとする
情報を収集する
知らないふりをする
知っているふりをする
新聞を読む
20分も歩く
ヒゲをそる
腋毛をそる
身支度をする
出かける準備をする
回覧板を回す
愛想笑いをする
目覚ましをセットする
電気を消す
風呂に入る
下着を替える
鍵を閉める
体重を気にする



自分の正体について考える
ああ なんて面倒くさい



すべてをこなしている自分に気づく
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by 2006taicho | 2013-05-07 00:24 | ひとり日和 | Comments(0)

詩=新しい人たち  <古いノートから>

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新しい人たちが歩き出すとき

ボクはいつだって笑ってあいさつ

でも 彼らの新しい靴は

軽やかに向こう側へ歩いてゆく

愛想のいいボクは

それでも笑って見送る



新しい人たちがやってきたとき

ボクはいつだって笑って迎える

でも 彼らの当面の目的は

ボクではなく用事をすませること

お人よしで平凡なボクは

それでも笑って背中を押す



新しかった人たちがうつむいているとき

ボクはいつだって笑って声をかける

すぐ後ろから

新しい人たちがやってくるよと

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by 2006taicho | 2013-04-16 12:38 | ひとり日和 | Comments(1)

詩=うた  <古いノートから>

うた


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真夏の熱い土の中に沁み込んでゆく

ほんのわずかな煙を起こしながら

沁み込んでゆく



水撒き如雨露の先端から

細かく降り落ちる

かすかな音

土と水と葉の作り出す

うた


朝顔の葉に当たる

となりの向日葵にも


水がなくなったら

井戸からつるべを上手に使って

水を足そう

昼間の暑さは明日も続く

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by 2006taicho | 2013-04-16 00:23 | ひとり日和 | Comments(0)

吉祥寺 <古いノートから>

先日久しぶりに駅に降りた。

井の頭線に乗り換えて渋谷に出るつもりだったけどふと降りてみたくなった。

LonLonを通ってサンロードを目的もなく歩いた。

「何年たつだろう」

考えるのも面倒くさい。少なくても20年は経っている。

携帯電話を売る店、薬を売る店。

肉屋の前に行列が出来ている。メンチカツが美味いらしい。

お店は変わっても様子は変わらない。



自分でパッチワークしたジーンズに女性用の赤い鼻緒の下駄を履いていたりしたっけ。

顔が浮かぶ。

声が聞こえる。

あのときの仲間や自分が見える。

きっと井の頭公園に行けば今日も唄っているかもしれない。

そばで誰かがブルースハープを咥えて。

そんな気になる。



珈琲一杯で4,5時間いた喫茶店が見当たらない。

あいつはコーヒーはいつもコロンビアで、生クリームを入れてかき混ぜないで飲むのが好

きだった。




退屈などしなかった。

よくアパートの前でしゃがんで何時間も友人を待ったっけ。

「今は携帯か・・・・・便利だね」



あのライブハウスはもうやってないんだっけ。

渡さんとかイサトさんとかコサイくんとか。

♪ああ~中央線よ空を飛んで~あの娘の胸につきさされ~♪(一本道/友部正人



今度ゆっくり来ようと思い、井の頭線の切符を買った。

結局、どの店にも入らずに。





こんな街がいくつもある。















 
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by 2006taicho | 2013-04-15 08:17 | ひとり日和 | Comments(0)

詩=定着  <古いノートより>

「定着」




「ここに日陰が欲しいね」

完成まじかの新居を見回して家の主が言うと

翌日、棟梁は、

「この木はヤマボウシっていうんですが秋になると実もつけます」

「・・・・・」

「今は人の背丈ですが段々伸びて最後は10メートルくらいになるかな」

「・・・・」

「五月ころには白い花をつけますよ 秋には葉が紅くなるし」

そういいながら実に手際よくヤマボウシの木を植えた



ヤマボウシに水をやりながら棟梁は、

「こいつは丈夫な木ですよ 陽射しには強いし 勢いもあるし」

「あの・・・日陰の役割は・・・」

「そうですね、皆さんがこの町になじんだころに」




家の主は棟梁をみて笑った

棟梁は、

「時々観に来させてもらいます」

と言って笑った

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by 2006taicho | 2013-04-14 00:05 | ひとり日和 | Comments(0)

新居

「ここに日陰が欲しいね」

完成まじかの新居を見回して家の主が言うと

翌日、棟梁は、

「この木はヤマボウシっていうんですが秋になると実もつけます」

「・・・・・」

「今は人の背丈ですが段々伸びて最後は10メートルくらいになるかな」

「・・・・」

「五月ころには白い花をつけますよ 秋には葉が紅くなるし」

そういいながら実に手際よくヤマボウシの木を植えた



ヤマボウシに水をやりながら棟梁は、

「こいつは丈夫な木ですよ 陽射しには強いし 勢いもあるし」

「あの・・・日陰の役割は・・・」

「そうですね、皆さんがこの町になじんだころに」




家の主は棟梁をみて笑った

棟梁は、

「時々観に来させてもらいます」

と言って笑った



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by 2006taicho | 2012-10-16 13:47 | ひとり日和 | Comments(0)

禿山




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小学生のころ、家の近くの禿山に登って遊んだことがある。

それまで杉の木が山を覆っていたが、ある日伐採されていた。

禿山になって山の地肌がむき出しになると、登るのにそんなに難しくないことがわかったので、

子供たちは絶好の遊び場を見つけた気分になった。

上と下とで陣取り合戦みたいなことをやった。

唐人草という竹の古くなったものを槍として投げ合った。

今思えば大分危ない遊びである。

もし目に刺さったら大変なことになる。

でも私たちは若い青々とした竹は決して投げなかった。

「危険」を知っていたからだ。

ある日O君と二人で登った。

いつもはもっと多人数で登るのだが、その日はなぜか二人だった。

「すみれの花のここのところを吸うと甘いよ」

O君はわたしに教えた。

吸ってみるとほのかに甘い味がした。

禿山の頂上で腰を下ろした。

手前に家並み、そして青い海。その向こうに遠く島影が見えた。

早く向こうに行ってみたいと思った。

まだ一度もこの町から離れたことがない。

しかし、父や母が連れて行ってくれるだろうとは思わなかった。

むしろ、自分は一人でいつか必ずあっちのほうに行くだろうと思った。




「遠いなあ」とO君。

「うん」と私。

大きくなってあっちのほうに行ったら、こっちにはあまり帰ってこなくなるような予感がした。



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by 2006taicho | 2012-10-16 12:37 | ひとり日和 | Comments(0)

50年経った


E君は幼なじみ。

なにをするにも一緒だった。

彼には兄貴がいて怖い存在だったけど憧れの存在でもあった。

どんな遊びをするかはいつもE君が決めてくれた。

パチンコで鳥を打つコツ、メジロを捕まえる方法、ヒヨドリの仕掛け、魚の突きかた、サザエの採り方、

E君から教わった。


ある日 家の近くの禿山に登った。

その日の遊びは終了。

禿山の頂上に腰をおろすと遠くに内地が見えた

「俺 大きくjなったら 絶対 あっちに行ってみる」

「俺も!絶対 あっちに行く」

「これ 甘い味がするんだぞ」

E君はスミレの花の袋をかじってそう言った

そんなことまで知っているんだ

そう 思った

私の右の太ももには竹が刺さったあとが残っている

半ズボン時代の名誉の負傷

この禿山で唐人草を竹やり代わりにして上と下に分かれて投げあった

陣地の奪い合い

でもその遊びも誰かの目に刺さって禁止になった。




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E君は中学を卒業すると あっちに行った。

私はその三年後 あっちに行った。

50年経った

E君はまだあっちにいて

私はこっちに帰ってきた
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by 2006taicho | 2011-01-19 06:03 | ひとり日和 | Comments(1)

距離





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         『距 離』


友達でもいい 恋人同士でも 夫婦でもいい

二人が口論になったとき

なるべく遠いコンビニに走ってみたりするのは

いい冷却期間だと思う

コンビニならいいけど

実家に帰ると言って飛び出した場合

車で何時間もかかる実家であってほしい



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by 2006taicho | 2010-12-24 03:44 | ひとり日和 | Comments(0)

おかしいことはおかしいと言う