大島医療センター。大島町が経営する総合病院。(厳密にはちょっと違うが)
島民のほとんどはこの病院へ行く。
個人経営の内科病院とか歯科医院はあるが島民はやはり総合病院を利用する。
症状次第では入院することもできる。
症状が重いときはヘリを要請して東京の都立広尾病院に運んでくれる。
所要時間は30分。
広尾病院の屋上へ着陸する。
(ひそかに一度乗ってみたいと思っている島民は多い)
ちなみに7年前亡くなった私の母はこのヘリで運ばれた。
昨日の午前中、父は入院することにした。
昨日の夜明けから胸が痛かったらしく、夜勤明けの私が帰宅すると
「心臓のあたりが痛い」と訴えた。
即、病院へ連絡して車で連れて行った。
心電図、採血、レントゲン、エコーなどできる検査はすべてやった。
結果、
「心臓ではなく胸膜の炎症だと思います。」
若い医師はハキハキ説明してくれた。
「(東京の)広尾病院に入院する必要はないですか?」
「いやあ、そこまでは必要ないと思います。」
「最近、食欲がないみたいで、それと毎朝、下痢も結構あるので・・・・」
「そうですね、お薬をみますとそちらのほうのお薬も飲まれていますね」
「私が二日にいっぺんは夜勤で家にいないのでちょっと心配なんですが」
「・・・そうですね、ではこちらに一週間ほど入院して様子をみましょうか」
「食欲がないのがちょっと、体力も落ちてゆくと思うので・・・」
「そうですね、来週明けにでも胃カメラもやってみましょう」
「よろしくお願いします」
父も入院を希望していたのでホッとした。
病室は個室だった。
ベランダからの眺めがいい。
担当の看護婦さんは30代の気さくな人だった。
「あんたは島の人?」
「いえ 違います」
父は早速、看護婦の機嫌を取り始めた。
「息子さんですか? じゃあこれ入院申込書なんですが これに記入をお願いします。」
「ご家族の関係は・・・」
「長男です」
「あっはい わかりました。」
生年月日の大正を丸で囲んで11年9月20日と書く。
緊急連絡先は携帯にした。
しかし、携帯はauなので自宅にいるときは電波が入らない。
どうしよう・・・
あっそうか第二連絡先があった。
こっちを自宅の番号にすればいいや。
病室の広さは二人用に作ってある。
入院患者が多いときは二人部屋になることもあるそうだが、基本は個室だそうだ。
TV(地デジ)、冷蔵庫もあり
私が
「三食付いてなにかあれば看護婦が来てくれて、家よりいいんじゃない?」というと
父は
「そうだな まあ一週間くらい厄介になるか」と言って安心したようにに笑った。
着替え、身の回りのものなどを家に取りに行った。
家には以前、入院したときのものが鞄にセットしてあるので用意は簡単だった。
途中でクリームパンとお茶を買って再度病院へ。
今日の入院なので病院では夕食は出るが昼食は出ないからだ。
病室では父はすでに点滴を受けていた。
「三時間もかかるってよ」
私は備え付けの引出しに着替えなどを入れて生活用品を整えた。
「はい、新聞 それとこれ、歯磨き用のコップも持ってきたから」
再び家に戻って時計をみたら午後1時を過ぎていた。
朝8時から5時間も経っていたことに気づく。
「腹減った なに食べよう」
こうして父は二年ぶりに入院した。
退院は一週間後の予定。
by 2006taicho
| 2009-05-22 16:02
| 近況
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