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隊長ブログ

問題だらけの経済政策

消費税増税について知りたいという人は是非御覧ください。



AKB48ではないけど、最近の選挙は話題性というか、勢いのある政党に票が流れていると思います。
地味な政党や候補者に不利な選挙になっているのではと思いませんか。
自民党をぶっ壊す、と言って勝利した小泉さんがその典型ですよね。

小池さんが立ち上げた政党が話題で、今回もその傾向が強いですね。
前のブログでフランス人特派員が指摘している通り、日本人は新発売が大好きなんですね。
でもいくらなんでも政治をそんな判断基準で選んでいいのかと思います。

なぜそうなったかというと、政党はウソをつくようになったからです。
選挙前と選挙後で平気で方針を変えるからです。
つまり公約などというものの信用性がなくなったからです。
それを鋭く追及する声があまりに小さいから、政党は有権者に受ける政策を公約として掲げ当選を目指すわけです。
そして当選後は理屈をつけて公約を破る。
その繰り返しです。

本日は政策について学者の意見を掲載。
異論反論あるでしょうが、投票の参考になればと思います。



(2017衆院選)問題だらけの経済政策 立命館大学教授・松尾匡さん

朝日新聞 2017年9月26日


安倍晋三首相が衆院を解散すると表明した。消費税の増税で得られる税収の使い道を変え、教育無償化などにあてるという。民進党が打ち出したばかりの施策に似通っていて、有権者には与野党の違いが分かりにくい。アベノミクスも、民進党の「All for All」も、中途半端だと説く学者に、経済政策のあり方を聞く。

 ――安倍首相が解散する意向を表明し、消費税を予定通り増税すると言いました。民進党も、消費税を上げる考えでは、同じ方向を向いています。

 「自民も民進も間違っています。いま消費税を上げるべきでない。むしろ景気拡大が不十分なら消費税の減税こそが必要です。代わりに法人税や財産所得を含めた所得税の累進率を上げればいい」

 「消費税は貧しい人ほど、実質的に負担が重くなります。また、ある産業部門に重い税金をかけると、その部門の雇用は縮小します。税金のかけ方で、どの部門の雇用を増やし、どの部門を減らすかを調節できるわけです。すると消費税増税は、生活に必要な財をつくる部門全体を縮小させる。つまり大衆の生活条件を抑制するのです。それがいいことなのか」

 ――消費税は国にとっては、税収が安定的なのではないですか。

 「それは財務省の論理です。税収安定は、財務省にとっては合理的でしょうが、税の経済安定機能を重視する立場からみればおかしい。本来、税は、景気が良くなれば税収が増え、自動的な増税になって、景気の行き過ぎを抑える。景気が悪くなれば税収が減り、自動的な減税になって景気を浮揚させる。しかし消費税は景気がよくなると税負担が軽い半面、景気が悪くなると、税負担が重くなって景気の足を引っ張る。税の機能を損ない、景気にもマイナスです」

     ■     ■

 ――アベノミクスは首相が5年前に約束したような高い成長を実現できず、低成長です。

 「安倍政権は、事実上、緊縮財政になっているからです。最初1年くらいは公共事業を増やしていましたが、その後は頭打ちです。国内総生産(GDP)もほぼ横ばいになってしまった。緩和マネーは銀行にためこまれるだけでした。このお金が有効に使われていれば、景気が拡大し、もっと早くゴールにたどりついたはずです」

 ――アベノミクスが中途半端だということですか? 財政出動の規模が足りなかった、と。

 「規模も途中から足らなくなったし、使い道もよくなかった。安倍政権の政府支出は、旧来型の公共事業でした。今後、東京五輪で首都圏は特需で沸くかもしれませんが、地方には波及しない。少子化が進み、昔と違って地方から都市への労働力移動は少ない。首都圏が大変な人手不足で、地方は失業者が残ることになる」

 「首都圏の景気が過熱すれば、インフレを抑えるために金融引き締めになるかもしれない。そうなれば地方経済はさらに衰退します。金融政策は全国一律なので、中央と地方の格差に対処できない。たとえれば、EUで起きていることが日本で起きるわけです。首都圏が一人勝ちのドイツで、地方がギリシャになっていく」

 ――しかし、財政出動を増やせば次世代へのつけ回しがさらに増えます。いま国の借金は1千兆円以上。財政再建が必要では。

 「この間、政府が発行した国債を全部返す必要はないんです。日銀が出すお金が増えていけば、日銀が買って金庫に入れっぱなしにする国債が増えていくことになります。その国債は満期が来たら借り換えればいいので、返さなくていいのと同じ。いま国債の4割以上を日銀がもっていますから、政府の借金は一般に思われているよりはずっと少ないんです」

 「返す必要があるのは、民間にある国債と、将来インフレを抑えるために日銀が一部売りに出す国債です。その財源は、将来的に富裕層を中心に増税すればいい」

 ――ただ、通貨の番人である日銀に負担をおわせ続けると、通貨の信認が失われませんか。円が暴落すれば、物価が急上昇し、結局、経済が破綻(はたん)してしまいます。

 「信認が失われるというのは、円や国債価格が暴落するということですが、全くそうなっていない。北朝鮮のミサイル発射のようなことが起きたとき、円の信認が下がっていれば円安になるはずですが、逆に円高になっている。それくらい信用されているんです」

 ――そもそも、経済政策で本当に成長できるのでしょうか。

 「長期の成長、つまり経済の天井を上げることは、経済政策の対象になりにくい。しかし、アベノミクスの成長戦略はこの長期の成長を標榜(ひょうぼう)するもの。規制緩和で競争をあおり、供給力を増やすというお話ですが、むしろ労働者に負担を強いてしまいます」

 ――「長期の成長」とはどういうことですか。

 「成長には、長期と短期の二つがあります。長期的成長は供給能力の拡大です。労働生産性を上げるとか、労働人口が増えるとか、そういう意味での成長ですね」

 「短期的成長は、需要、すなわちものを買う力の拡大です。需要が増えていけば、それに合わせて生産も雇用も増えていく」

 「需要を増やし、失業者を減らす短期の成長は可能だし必要です。安倍政権の財政運営は、その課題に背いてきました」

     ■     ■

 ――民進党の前原誠司代表とブレーンの井手英策・慶応大教授が掲げる経済政策はどうですか。

 「経済成長しないという前提に立っているように受け止められているのが大きな問題です」

 ――日本は人口減と高齢化で、成長は難しくなっているのではないですか。

 「少子高齢化で成長できないといわれるのは長期の方です。完全雇用で失業者がいなくなると、需要が拡大しても供給をそれ以上増やすことができない。いわば経済の天井にぶつかる。労働人口が減少している以上、長期の成長は難しいという見方はありえる」

 「他方、短期の成長がないと、格差や貧困が生じ、自殺する人も出る。人の生き死ににかかわることです。短期の成長は何よりも実現しなくてはいけないのですが、前原さんの政策は、それを否定するように受け止められかねない」

 ――民進党は、成長に頼らず、税などの負担増で生活保障を充実させる「脱成長」路線です。

 「民主党政権下の不況で人々は苦しめられてきました。安倍政権下で雇用は拡大に転じた。たとえ非正規の不安定な雇用であろうと、今まで職がなくて苦しんできた人からすると、仕事につけたことは大変な喜びでしょう」

 「あの不況の時代には戻りたくない人たちが、安倍政権を支持している。民進党はそこが分かっていない。野党側が成長は求めませんという立場で選挙をしても、GDP600兆円を目標に掲げる政権与党にとても勝てません」

 ――前原さんは「All for All」という理念を掲げ、みんなでみんなを支え合う、というコンセプトです。

 「長期不況で、かつては中流だった層が没落している。一部の人ではなく、みんなを対象にする福祉や再分配が必要だというのは正しい。しかし、それを『みんなで支える』というのは疑問ですね」

 ――なぜですか。

 「みんなで助け合いましょうというのは、階級の分断という現実を覆い隠すことになるからです。現実の社会は富裕層とそうではない人に二極分解している。国全体をひとつの共同体と見なすのは、安倍さんが、日本を一つの共同体としてまとめていこうというのと似たところがあると思います」

 「本来、負担すべきなのは、富裕層であり、大企業です。それでも足りなければ、他の人も負担しましょうという順番であるべきです」

 「短期の成長、つまり総需要の拡大は、経済政策で十分に実現できます。それによって失業者を減らし、貧困をなくすことができる。しかし、脱成長をいう人は、総需要拡大政策までも時代遅れのように位置づけてしまう。これでは安倍政権を利するだけです」

     ■     ■

 ――では松尾さんなら、安倍政権へのどんな対案を掲げますか。

 「緩和マネーを使って、経済のどの部門を中心にして拡大させていくのか。そこのビジョンの違いを安倍政権への対抗軸にしていくべきです。東京五輪やカジノではなく、福祉や教育、子育てなど、人々の生活の役に立つ部門で雇用が拡大していくようにお金を使っていく。それによって総需要を拡大し、短期の成長を実現する」

 ――自民党も、消費増税分の一部を教育無償化などに振り向けると方針転換しています。

 「選挙に勝つためとはいえ、安倍さんは国民の望むものをよくわかっていると思います。ただ、消費増税分を財源にするのは矛盾しています。デフレから脱却していない状態で消費税を上げると、景気が減速する。家計が苦しくなって、子づくりや教育にお金をかける余裕がなくなる。その状態で国が教育に予算を振り向けても、効果は思ったほど出ないでしょう」(聞き手 編集委員・尾沢智史、高久潤)

     *
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 まつおただす 1964年生まれ。立命館大学教授。専門は理論経済学。久留米大学教授を経て現職。著書に「この経済政策が民主主義を救う」「不況は人災です!」など。
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Commented by cocomerita at 2017-09-27 03:34
ciao taichoさん
私も消費税増税反対です
政府は国庫が厳しくなると蛇口をまたもっと開けば水のようにお金が出てくると思って居るかのようですが
貧困がさらに加速し、消費はさらに滞ると思います
与野党揃って、消費税増税したいようですから 多かれ少なかれ上げられるでしょうね
でも、
少なくとも 食品とか電気 水 そう言った生活に欠かせないものの税金は増税控えるべきだし
価格設定して 高級品の税率を上げればいいとおもいます
消費税は、政治家たちのような 全て経費で落とせる 人々や 高給が安定して入ってくる階層の人々を基準にしてはいけないと思います
安倍さんの政策は、大企業擁護の色が強いと思います
この辺で、今まで擁護して甘やかしてきた企業に一肌脱いでもらうべきだと思います
Commented by 2006taicho at 2017-09-27 09:36
有権者が話題性に走らず、きちんと党の政策を確認するくらいはやってほしいですね。消費税なんて大企業&富裕層の所得税をあげればいいだけの話。それをやらないから日本の資産は世界1。企業の余剰利益は過去最高。が経団連の後押しを受けて今までアベさんがやってこれた理由ですからね。国民の側に立つ政策なのかという判断です。選挙までにいろいろ調べてみたいと思います。
by 2006taicho | 2017-09-27 01:40 | 知っておきたいこと | Comments(2)

おかしいことはおかしいと言う